Masao's Blog ~ BIZARRE ADVENTURE ~

レイディーバグという会社を経営している平世将夫の「奇妙な冒険」Blog

娯楽に徹せよ。独創的であれ。

エントリーのタイトルは、任天堂に引き継がれる哲学・こだわりだ。

企業理念や社是・社訓というものがない会社だから、「らしさ」というのがいいのかもしれないですね。

 

19日、任天堂の前社長、山内溥さんがお亡くなりになりました。

 

私は書籍やネット上の記事でしか知らないのですが、それでも偉大な人だったことはわかります。

以下の本はまだWii全盛で、ソーシャルゲームも、スマートフォンもない時のものですが、「任天堂」という会社、山内溥さんという方を知る上でとても面白い本でした。

任天堂 “驚き”を生む方程式

任天堂 “驚き”を生む方程式

 

この機会に久々読み返し、気になったところをピックアップしてみました。

 

社名の由来について

「人生一寸先が闇、運は天に任せ、与えられた仕事に全力で取り組む」
山内が定義した、任天堂の社名の由来である。
山内は社名に関連して、しばしば「人事を尽くして天命を待つというのは違う。人事は尽くせない。努力は際限ない」と社内外に語っている。だが、「人の力が及ばない運というものはある」とも語っている。つまり、「最後は天が決める。それまで最善を尽くせ」という解釈だ。

「天」という文字を社名に入れるところに私はとっても共感します。

並べて語るのは恐縮なのですが、当社が「天道虫」という社名に決めたのにも、「天」という文字、「道」という文字に対する私の思い入れからです。

 

座右の銘

「失意泰然、得意冷然」
山内が掲げる座右の銘である。運に恵まれない時は、慌てず泰然と構え努力せよ。恵まれた時は、運に感謝し、冷然と努力せよ。

山内溥さんの座右の銘だそうです。

当たるか当たらないか。アイディアが全てで、浮き沈みの激しい娯楽の世界を戦う勝負師だからこそ、の言葉ですね。

泰然と構えて努力できる人間に、早く自分もなりたいものです。

 

天才的な直感・先見の明

ソニーとの10年戦争で苦戦する中で、会社を支え続けたのは、携帯型ゲーム機ゲームボーイである。その次世代機のヒントとして前社長の山内は、「2画面にしたらええ」と言い残して、経営を退いた。

神のようなひと言!!(メディアにでる過程で誇張されているのでしょうが)

ここからDSが生まれる過程がまた面白いんです。上記の書籍で、現社長の岩田聡さんと、天才ゲームクリエイター宮本茂さんのレストランでの議論などが載っていて必見です。

 

「ソフト体質」かどうか

人間が生きるために必要なモノを扱うわけではないので、喜びや驚きがないと見向きもされないし、わかりやすく快適でないとそっぽを向かれてしまう。技術や性能、価格といったハードの出来ではなく、コンテンツの面白さやルール、仕組み、すなわちソフトの出来が求められる世界である。

山内溥さんが何を基準に必要な人を選ぶのかといえば、「ソフト体質」かどうかだそうです。それには上記のような「ソフトの出来」が求められる、しかも不要不急のものづくり故の厳しさがある世界だからなのでしょう。

 

娯楽はよそと同じが一番アカン

企業理念という言葉は僕が嫌いだから、そういう言葉に対しては抵抗があります。評論家か経営者かわからんような経営者が増えてきて、そういう人たちの本も出ている。しかし、それを読んでいったい何になるんです。参考になるかもしれないが、それでは経営者として大成しないと思う。やっぱり自分で考えないと。だから、そういう言葉は使いません。しかし当然、考えがなかったら経営はできませんからね。

現社長の岩田さんはこう言っている。

「社是、社訓がないことが、任天堂イズムなんですね。だって、社是、社訓の通りに動いていたら人々(お客さん)は飽きてしまうから」

独創的であれと言われているのに、こうしなさいという文書を忠実に守るのはおかしい、というのはその通り過ぎて、ぐうの音もでないです。。

 

 

最後に現社長の岩田さんの言葉を。

私たち、Webサービスをつくる上でも心がけなくてはいけない言葉です。

 

不要不急なものづくりゆえの厳しさ

娯楽品は生活必需品とは違い、厳しい目にさらされている、という意識が強烈に植え付けられている。
「僕らは基本的にずっと役に立たないモノを作ってきました。役に立たないモノに人は我慢しない。説明書は読まない。わからなければ全部作り手のせい。ゲームソフトも、5分触ってわからなければ、これは『クソゲー』だと言われて終わりですから」

これは、ゲームなどの娯楽産業に限った話ではないと思っています。特に今の時代は、本当の必需品なんてものはとても少ない。なんでも安価で手軽に手に入るため、衣食住のごくごく基本的なものを除けば、娯楽品同様の熾烈な競争に晒されています。 これはBtoBのビジネスも同様。

娯楽産業で勝負する会社の強さは、不要不急なものづくりを通して培われたものでしょう。ここの私たちも学ぶ点は多いにあると思っています。

 

 

小学校のときにゲーム&ウォッチにはまり、初代ファミリーコンピューターで遊びまくった少年時代は、確かに任天堂とともにありました(言い過ぎか)。

現在、スマートフォンを中心としたゲームに押されている印象の任天堂ですが、きっとこれから巻き返してくると信じています!

 

そして、私も久々に読み返して、改めて勉強になる点が多々ありました。

早速活かしていかないと!